Act 1
舞台は1983年のピッツバーグ。ハーレイスティール製鉄所で働くアレックス・オーウェンは勤務時間が終わるのを待ち遠しく溶接作業をしていた。(“Steeltown Sky”) 彼女はハリーが経営する小さなクラブで、革新的でスタイリッシュなダンスを披露することを楽しみにしている。アレックスは職場の工場の所有者の息子、ニック・ハーリーからの視線を感じる。ニックはアレックスとの距離を縮めようとする。
クラブへの道のりでアレックスは友達のグロリアに出会う。彼女はアレックスにプロのダンサーになる夢を叶えるために、名門ダンス学校であるシプリーアカデミーのオーディションを受けることを勧めた。アレックスはこの機会を逃さないと決意し、ダンス学校の運営者であるミス・ワイルドを訪ねに行くのであった。(“It’s All in Reach”)
アレックスがハリーのクラブでの出演前にウォームアップをしているとき、彼女の良き友人(そして仲間のダンサーである)キキ、テス、グロリアと“Maniac”を歌う。アレックスはクラブのステージに上がって、観客を魅了する。彼女のパフォーマンス後、観客として訪れていた上司、ニック・ハーリーがアレックスに近づこうとするも、彼女は職場の上司と関係を持つことを嫌がる 。アレックスが更衣室に入ると、友人たちは彼女が魅力的な男性を断ったことに驚きを見せるが、アレックスは耳を傾けなかった。ハリーのクラブでウェイトレスとして働くグロリアはプロのダンサーになることを夢見ていることを「フラッシュダンス」の仲間たちに話す。( “Put It On”)その時、ハリーは近所にカメレオンという名の新しいラップダンスクラブをC.Cが開いたことを知らせる 。昔C.Cがハリーのクラブの常連客として出入りしていたことを知っていたアレックスは。カメレオンの存在がハリーのクラブの存続を危ぶむことを悟り、ここで踊ることができる日々は限られているかもしれないと気づく。(“It’s All in Reach” reprise)
シプリーアカデミーのオーディションのことを心配していたアレックスは、 良きアドバイザーである引退したダンサー、ハンナを訪問する。( “A Million to One”)アレックスは予備審査のためにシプリーアカデミーを訪れるが、周りの熟練した訓練を受けたダンサーたちを目の前にして自信をなくし、逃げ出してしまう。 (“High Art”)
翌日、ニックは製鉄所の食堂でアレックスに再び近づくが、また彼女はニックに背を向ける。ニックが断られた姿を見て、職場の仲間がからかうように “Justice”を歌う 。その後、ニックの元に秘書がやってきて、会社が外部委託を始める際に解雇される予定の労働者のリストを見せた。アレックスに対するニックの愛情と敬意が彼を悩ませる。(“Justice” reprise)
一方、ハリーのクラブではカメレオンのオーナーであるC.C.がグロリアを口説いていた。アレックスと話をするためにクラブで待っていたニックが、グロリアのためにC.C.を追い払う。アレックスはニックの正義感に感銘を受け、ついにニックからのデートの誘いを受け入れるのであった。グロリアは、ハリーのクラブのウェイター(ハリーの甥)であり、彼女の長年の恋人のジミーに、なぜC.C.を追い払ってくれなかったのか問いただす。そして、ジミーはスタンドアップコメディアンになるために、一人でニューヨークに向かおうとしていることを告げる。それを聞いたグロリアは深く傷つき、別れを決意する。(“Gloria”)。その晩、テスがクラブのステージで “I Love Rock n ‘Roll”に合わせてダンスを披露した。
ニックとアレックスは、デート後アレックスの家に戻り、お互いのことを深く知り合う。アレックスはシプリーアカデミーに入学したいという夢があることを告白し、ニックは製鉄所の従業員を解雇しなければいけない状況にいることを告げる。お互いの悩みを打ち明け合い、彼らは恋に落ちるのであった。(“Here and Now”)
数週間が経ち、シプリーアカデミーから手紙が届いたアレックスは、最終オーディションまで勝ち抜いたことをハンナに知らせに行く。( “My Next Step”)一方、C.C.はグロリアをカメレオンで働くように誘う。ニックは知人のミス・ワイルドを訪ね、アレックスを最終選考に招待してくれたことに感謝を告げる。ニックはシプリーアカデミーに「寄付」を渡していたのだ。その晩、ニックが裏で手を回していたことを知らないアレックスはハリーのクラブでフラッシュダンスの象徴的な水をかぶるダンスを披露した。
Act 2
カメレオンでは、グロリアとともに働くダンサー達はアルコールとコカインに依存し、淫らなダンスを披露していた。グロリアはC.Cの罠に深く陥り過ぎたことに気づく。 (“Chameleon Girl”)
アレックスとニックはみるみるうちに恋に落ちていき、それぞれの困難に挑戦しようとしていた。( “Here and Now” Reprise ) アレックスはオーディションのアドバイスを求めてハンナを訪ね、 周りに流されて古典的に踊るのではなく、彼女の独特な才能とダンススタイルを活かす踊りをするように指導された。一方、ニックは、従業員の解雇を防ぐべく準備に取り掛かっていた。( “My Turn” )
ジミーは、スタンドアップコメディアンとして成功する夢が叶わないことを悟り、ニューヨークから戻る 。彼はクラブでの仕事に復帰したいとハリーに懇願する。はじめは渋るハリーであったが、結局ジミーの帰省を喜んで受け入れる。( “Where I Belong” )
ニックは従業員の解雇を阻止しようとするも失敗してしまう。アレックスが工場の仲間達が次々に解雇されていること知り、ニックを問いただす。そしてニックがシプリーアカデミーに賄賂を渡してアレックスを最終選考まで残らせたことを明かしてしまう。アレックスは怒りに身を震わせながら立ち去り、ニックは将来の会社の行方と自身の人生に不安を抱える。 ( “Enough” )
ハリーがC.C.の店が繁盛していることを心配している中、キキは “Manhunt” に合わせてパフォーマンスをした。アレックスはまだニックへの怒りを抑えきれない。そしてアレックスはグロリアが親戚の看病で仕事を休んでいたのではなく、実はC.C.の店で働いていることを知る。アレックスはグロリアをカメレオンから連れ出し、グロリアとジミーはよりを戻す。( “Where I Belong” reprise)
アレックスはピッツバーグを離れることを決意し、行く宛てもないまま故郷の小さな町に戻る。ニックが彼女を追い、説得しようとする。( “Hang On” )アレックスはニックとの関係には障害が多すぎると主張する 。しかし、アレックスはハンナがなくなったこと、彼女がアレックスをシプリーアカデミーに入学するための資金を用意してくれていたことを知り、再びオーディションに挑戦することを決意する。(“Try”)
アレックスはオーディションにぎりぎりで間に合い、審査員を圧倒させるダンスを披露してみせる。(”Flashdance – What a Feeling”)そして、見事に合格する 。ニックはバラの花束を持ってアレックスの元に現れ、アレックスはニックを許す。アレックスは才能を信じてくれたお礼にニックに一輪のバラを渡すのであった。